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駅伝オタクの自己満足

駅伝オタクの管理人によって2017年末に設立。自己満足で更新しつつ陸上ファンが増えることを願う日々。毎日更新予定

駅伝カルチャー

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駅伝カルチャー

・ファン層の拡大
 今年の箱根駅伝は近年稀に見る高視聴率(関東地区では往路が29.4%、復路が29.7%)であった。スマートフォンの普及と共にテレビ離れが進んでいる現代では異例のことである。しかし箱根駅伝をはじめとした長距離はテレビ越しで楽しむだけのものでは無くなっている。現地での観戦、会場までの遠征をはじめとした「追っかけ」が増えてきている。特に「駅女」と呼ばれる駅伝好きの女子はニュースでも取り上げられるほどのブームである。更に最近ではYoutube等を用いた試合の動画配信を行う人も増えており、人気は留まることを知らない。ファン層の拡大により陸上競技(特に大学男子長距離)はもはや一つの文化として確立しつつある
 日本では恐らく最もメジャーな陸上競技の大会である箱根駅伝は大正時代から行われている。しかしなぜ平成の終盤に差し掛かった今になってブームが起こっているのか。その理由を考察していきたいと思う



・三つの転換点
 近年の大学長距離において転換点は大きく分けて3つあった。その3つを時系列に追っていきたい

①2009年、東洋大学
 まず挙げるとすれば第85回箱根駅伝で柏原竜二選手(当時1年)が5区で区間新記録の走りを見せて、初優勝を果たした東洋大学だろう。それまではシード権争いをしていたチーム(現に前年の箱根駅伝では他校のアクシデントがあり、辛うじて10位になる)であった。しかし初優勝後は箱根駅伝以外でも常に上位を狙うチームとして躍進を続けている
 丁度その頃、日本ではTwitterのユーザー数が増加し始めていた。柏原選手の幾度の激走、箱根駅伝での連覇、第87回箱根駅伝にて早稲田大学とのデッドヒートに惜しくも敗れた際に酒井俊幸監督が発した「その1秒をけずりだせ」というスローガン。これらの要素が重なり、Twitterのユーザーを中心に支持されるようになった。これが現在の「駅伝カルチャー」の萌芽である。しかしこの頃はカルト的な人気に留まっており、現在のようなブームが起こるのはもう少し先のことである

②2015年、青山学院大学
 やはり現在の男子大学長距離人気の火付け役となったのは青山学院大学の存在だろう。初優勝のきっかけは柏原選手と同じ5区を走って区間新記録の走りを見せた神野大地選手(当時3年)である。それまでは出雲駅伝での優勝はありながら、シード校の一角という扱いに留まっていた。しかし初優勝を機に一変する。学生三大駅伝三冠(出雲駅伝、全日本駅伝、箱根駅伝全てで同一年度に優勝すること)や箱根駅伝4連覇という快挙を成し遂げるなど今もなお進化を続けている
 活躍するのは選手だけに留まらない。原晋監督はメディアへの露出の中で「(アウターマッスルに刺激を与える)筋トレはしない」(通称:青トレ)・「チャラいは褒め言葉」などこれまでの長距離では考えられなかった指導法を提示し注目を集めている。選手の走力の高さと監督のキャラクターが相まって、男女問わず爆発的にファンが増えた。優勝したから応援するという理由もあっただろう。しかし彼らの魅力はこれだけに留まらない。だから新しいファンが増えるのだろう

③2016年、東海大学
 今、最も勢いがある大学といえば東海大学だろう。一度は箱根駅伝から姿を消したものの、昨年の出雲駅伝では6区間中4区間で区間賞を獲得して見事優勝。その原動力となったのは2016年4月に入学した大学2年生世代、通称「黄金世代」だろう。2015年の全国高校駅伝1区では区間賞を獲得した關颯人選手を中心に25位以内に8人が入るというとんでもない記録を打ち立てた(一学年下の塩澤稀夕選手、西田壮志選手もこの大会の1区で25位以内に入っている)。更にトラックレースでは大学記録の更新、日本選手権での優勝など駅伝以上の活躍を見せている
 先述した2校と異なり箱根駅伝での優勝はまだ無いものの、「黄金世代」の入学をきっかけにファンは急増し、Twitter上でファンを公言する人は「黄金世代」入学前と比較すると数十倍に増加するという盛況ぶりである
 更に両角速監督の厳格(に見える)な風貌や言動、西出仁明コーチが提唱する「(適切な指導のもとの)アウターマッスルの強化」・「スピードを生かして箱根駅伝で優勝する」など原晋監督の真っ向から対立する姿勢もメディアを中心に注目を集める要因だろう。時代を切り開くことができるか注目である

 明日は「30km東西決戦」というタイトルでお送りしまーす(^-^;

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