今年度鳴り物入りで入学した1年生。彼らの中で特に活躍した選手を数名挙げていきたい
①遠藤日向選手(住友電工)、出身校:学校法人石川高校
中学時代から世代のトップを走り続けた実力者。高校2、3年時に国体優勝。2年時には都道府県対抗駅伝でも区間賞を獲得しており、同世代最強の選手であることは周知の事実である。今シーズンは駅伝でも活躍したが特筆すべきなのは5000mでの活躍だろう
10月の住友電工杯優勝、そして12月の日体大記録会では13:38.79というタイムで1年8ヶ月ぶりにPBを更新している。この記録は20歳以下日本歴代5位の好記録である。次戦は恐らくニューイヤー駅伝だ。実業団の選手は大学生よりレベルの高い選手が多いものの頑張ってほしい
②西山和弥選手(東洋大学)、出身校:東京農業大学第二高校
高校時代から5000m13分台を出しており、
東洋大学のルーキーの中では最速のタイムである。西山選手の活躍は上半期から始まっていた
4月の日体大記録会ではいきなり13:51.58というタイムで1年5ヶ月ぶりにPBを更新すると、9月の日本インカレでは28:44.88というタイムで日本人選手トップの走りを見せる。駅伝シーズンでも活躍を見せており、出雲駅伝では実力者が集う1区で区間5位。1年生の中では一番の成績であった。全日本駅伝でも3区で区間3位の走りを見せており、箱根駅伝経験者にも勝利している。箱根駅伝でも起用は濃厚なため頑張ってほしい
③吉川洋次選手(東洋大学)、出身校:那須拓陽高校
高校時代からトップクラスの選手ではあったものの強い同級生が多く、入学時は先述した西山選手などの方が注目されていたが9月の十日町長距離記録会で評価が急上昇した。28:53.51というタイムを叩き出し、PBを大幅に更新。更にこのタイムはエース格の山本修二選手と競り合って出したタイムだったのである
評価が急上昇した吉川選手は出雲駅伝では4区で区間4位。全日本駅伝では最長区間の8区で区間4位タイという走りを見せており、駅伝でも強さを見せつけた。箱根駅伝への出場も濃厚であり、20km以上でもやれるところを見せてほしい
④高橋翔也選手(中央学院大学)、出身校:市立船橋高校
高校時代からロードの強さに定評のあった選手。今年の
中央学院大学の1年生の中ではNo.1選手であった。大学レベルで頭角を現したのは9月の日体大記録会である。10000mで29:02.98というタイムを出し、駅伝メンバーに名乗りを挙げた
出雲駅伝では5区を走り区間6位。全日本駅伝では6区を走り区間6位。いずれも1年生の中では一番の成績である。更に箱根駅伝ではエース級の選手が集う4区もしくは9区での起用が示唆されており(筆者個人としては3区で見たいが…)監督からの期待値の高さも伺えるため頑張ってほしい
⑤塩澤稀夕選手(東海大学)出身校:伊賀白鳳高校
高校1年時から国体で活躍し、2年時以降はインターハイでの活躍、全国高校駅伝1区で2度の30分切り、都道府県対抗駅伝での区間賞と随一の安定感を誇っていた塩澤選手。彼が大学レベルでブレイクしたのは10月に行われた平国大記録会だろう。そこで28:36.16という今期の1年生のSBでは最高のタイムを叩き出した
その実績から2週間後の全日本駅伝ではエース級の選手が集う2区を走り区間5位。他校のエース級の選手と渡り合えることが証明されたが、箱根駅伝のエントリーには入らなかった。それだけ
東海大学の選手層が厚いということだろう。来年以降頑張ってほしい
⑥畝拓夢選手(中央大学)出身校:倉敷高校
中学3年時に全国中学駅伝で準優勝。高校1年時から全国高校駅伝を走っており、3年時には主将として1区区間5位の走りを見せて倉敷高校の全国高校駅伝初優勝に貢献した。トラックシーズンは大学レベルでそこそこの走りを見せていたものの、本格的にブレイクしたのは10月の箱根駅伝予選会からである
1年生にして1:00:22という良い意味で1年生らしからぬ好タイムを叩き出し(現行コースでは1年生歴代5位)2年ぶりの本大会出場に貢献した。箱根駅伝でも往路での起用が示唆されており、大学三大駅伝デビュー戦でも快走を期待したい
※加藤淳選手等は別記事で紹介
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