都道府県対抗駅伝。鍵を握るのは・・・

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2024/04/26 11:48

都道府県対抗駅伝。鍵を握るのは・・・

・都道府県対抗駅伝とは？
　1996年から各都道府県を代表する選手たちが広島県広島市～廿日市市を走る駅伝である。全国高校駅伝、ニューイヤー駅伝、箱根駅伝から1ヶ月以内というハードスケジュールのため疲労やモチベーション次第で番狂わせが起きやすい。今回は2000年以降のコースである現行コースでのこれまでの傾向等を発表していきたい

・優勝候補は？
　都道府県対抗駅伝は先述したように疲労やモチベーションで走りが変わるため、予想が難しい。しかし過去の優勝チームの傾向からある程度は予想できる。その統計を示したい

①中学生
　2区と6区の計6kmを走ることになる中学生。(現行コースで)中学生が走る2区間の合計タイムを調べると、その年に最も速かったチームで総合優勝を果たしたのは2007年の兵庫県のみであることが判明した(ちなみに2007年の兵庫県は中学生、高校生、大学生・社会人の全ての部門でその年に最も速いタイムを出すという現行コースでは唯一の快挙を成し遂げている)。つまり中学生の走りの善し悪しが結果に直結するとは限らないということだ(距離が短いのが要因と思われる)。今年も石田洸介選手をはじめとした実力のある中学生が多いものの、筆者が応援する東京と福井の中学生は追い抜かれても気を落とさないで自分の走りを貫いてほしいと思う

②高校生
　1区と4区と5区の計20.5kmを走ることになる高校生。(現行コースで)高校生が走る3区間の合計タイムを調べると、その年に最も速かったチームで総合優勝を果たしていないのは2000年の鹿児島県(熊本県が最速)、2005年の長野県(宮城県が最速)、2011年の栃木県(宮城県が最速)、2012年の兵庫県(熊本県が最速)、2014年の長野県(長崎県が最速)の5回のみである。18チーム中13チームは高校生の合計タイムが最も速いのだ。つまり高校生の走りの善し悪しが結果に直結するといえる(プレッシャーをかけるつもりは無い)。この点については後述したい

③大学生・社会人
　3区と7区の計21.5kmを走ることになる大学生・社会人。(現行コースで)大学生・社会人が走る2区間の合計タイムを調べると、その年に最も速かったチームで総合優勝を果たしたのは2000年の鹿児島県、2003年の福岡県、2007年の兵庫県、2014年の長野県、2016年の愛知県、2017年の長野県の6回となる。回数だけで見れば大学生・社会人の走りの善し悪しが結果に直結するとは限らない。しかしこの5年間に限定すると3回、更に2年連続でその年に最も速かったチームが優勝している。このことから直結しないともいえないことが分かる。恐らく大学生・社会人がモチベーションを下げずに走ることができたチームは上位進出するだろう。後輩のためにも全選手がベストを出してほしいものである

　この分析から優勝への鍵を握るのは高校生であると考察した。ここでエントリーされた3名の5000mのPBの平均タイムを比較してみる(全チーム出すと長くなるのでTOP3)
1位、長野県(13:59.04)
2位、茨城県(14:07.34)
3位、群馬県(14:10.35)
となった。あくまでも参考ではあるが、長野県の高校生が一歩抜けていることが分かる。つまり優勝に最も近い位置にいるのだ。長野県がそのまま優勝するのか、はたまた他の都道府県が止めるのか。楽しみな大会である

・歴代最速は？
　最後に自己満足として各部門ごとに歴代トップ5を紹介していきたい
①中学生
1位、2017年長崎県(17:02)
2位、2011年千葉県(17:11)
3位、2017年愛知県(17:12)
4位、2017年福岡県(17:18)
5位、2001年山口県(17:24)
同上、2011年鹿児島県(17:24)
同上、2017年栃木県(17:24)

②高校生
1位、2009年長野県(58:34)
2位、2017年長野県(59:01)
3位、2013年兵庫県(59:03)
4位、2002年福岡県(59:06)
同上、2005年宮城県(59:06)

③大学生・社会人
1位、2004年香川県(1:01:01)
2位、2011年長野県(1:01:14)
3位、2014年長野県(1:01:17)
4位、2010年長野県(1:01:29)
5位、2014年宮崎県(1:01:37)

という結果である。圧倒的なタイムであるが、福岡県の中学生や長野県の高校生辺りにはランクインしてもらいたいと思う

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